目指せFire!国内MBA卒の20代社会人の株式運用関連ブログ

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【割安銘柄 配当有】米国市場で購入可能なブラジル銀行株

 

今回は新型コロナウイルスの影響で株価が大きく下落しているブラジルの大手銀行を取り上げたいと思います!

私自身がブラジルの銀行に多めに投資しているのもありますが、何故今ブラジルの銀行に投資しているのか、米国の金融株の方が良いんじゃないかという疑問があるはずです。通貨も安定していないとか市場データが取りにくいとかもあります。そんな状態でも、ブラジルの銀行へ投資した理由を述べていきたいと思います。

 

【私のポートフォリオ】

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私が保有しているブラジル銀行株は以下3つです。

  • イタウ・ウニバンコHD
  • バンコ・ブラデスコ
  • バンコ・サンタンデールブラジル

そもそもブラジルの大手銀行4つあります。上記の銘柄はそのうちの3つです。残りのブラジル銀行は米国市場では取引ができません。そのため、投資対象から外しました。

上記3つの株価を見てみましょう。

 

イタウ・ウニバンコHD

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参考:Apple「株価」アプリより

バンコ・ブラデスコ

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参考:Apple「株価」アプリより

バンコ・サンタンデールブラジル

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参考:Apple「株価」アプリより

これら株価を見てもらえるとわかりますが、全ての銀行株が2年前の2月から3月にかけて大幅な暴落をしておりますよね。この要因は新型コロナウイルスによる景気後退への懸念です。確かにこのウイルスによって多くの死者が出ていますし、ロックダウンも行われています。この状況を見ると、実体経済に大きく関連する銀行事業の先行きを懸念して売られたということは納得できます。

現在の新型コロナの影響によって、通常よりも実体経済は苦しいはずです。しかし、私はこれを投資機会と捉えてブラジル経済に対して多めに投資しております。理由は以下です。

 

【私の投資理由】

ブラジルの大手銀行に投資した理由は以下です!

  • ブラジル経済の今後が銀行銘柄にとってプラスな点が多いこと
  • ブラジル銀行株がリスクが低いこと、新型コロナ影響によって大きく下落していること
  • ブラジル大手銀行の決算が株価の下落よりも悪くないこと

詳細は以下からしっかり述べていきます。

【ブラジル経済・金利について】

2020年のGDP(国内総生産)に関しては、以下資料を見てもらえるとわかるように、芳しくありませんでした。金融仲介や不動産関連に関しては、オンライン決済需要の増加、政府による融資制度の拡充、金融当局の大幅利下げによる低金利効果などが背景にあることから、プラスに推移しています。しかし、経済全体としてみると、年間で▲4.1%と成長国家とは思えない数値でした。

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株価は過去を見ているわけではありません。常に未来の価値を想定した上で投資が行われているため、株価は過去よりも現在から未来を見据えたものだと思っています。

その未来に対して、ブラジル経済相がどう捉えているのかを見てみると、ロイターの記事によると、2021年のGDP伸び率は3.2-3.3%程度を想定しているとのことです。国際通貨基金(IMF)はさらに上の予想をしています。

参考:ロイターより

https://www.google.co.jp/amp/s/jp.mobile.reuters.com/article/amp/idJPKBN2BV09Q

経済相やIMFがどう言おうと、彼らが新型コロナの影響をどこまで加味できるのかはわかりませんので、本当にそこまで行くのか?と疑問に思うことはあるとは思います。まぁでも少なくとも経済素人の私よりは未来が見えているはずです笑

個人的にも、ブラジル経済が昨年対比で悪くなると考える事はできないです。ワクチンが普及していくことを考慮しているからです。経済的問題としては新型コロナよりももしかしたら物価の高騰だと思っています。そもそも経済を下支えするために、大幅な金融緩和を敢行してきました。その結果、以下のように金利が落ちており、物価の高騰につながっていました。

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参考:日本経済新聞より

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN17E6M0X10C21A3000000/

この物価の高騰はかなり深刻なレベルになってきているのもあり、政策金利の利上げによってインフレを抑えていかなければと考えて、ブラジル中央銀行は引き上げることにしました。

この利上げ銀行株にとってプラスになると考えます。特に長期金利が高まれば、銀行の収益性が大きく高まります。理由は金利が上がれば上がるほど、融資の利ざやが高まるからです。例えば、1兆円の融資を行う際、長期金利が5.0%の場合と0.5%の場合では収益が全く異なります。特に複数年融資の場合が多いはずです。そうすると、複利もあるため、10倍では済まない利益が貸出側にもたらされます。

日本の銀行株と長期金利の相関性を見てみましょう。

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参考画像:日本経済新聞より

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGD195JB0Z10C21A3000000/

上記のよう、金利と銀行株の価値はほぼ相関しているとわかります。となれば、ブラジルの利上げによるインフレへの圧力強化は銀行に恩恵を与えるとよくわかります。

これまでのことをまとめると、

  • ブラジルのGDPがプラス成長の可能性が高い!
  • インフレ対策の利上げが銀行株にとって恩恵!

 

【米国株の割高状況】

ブラジル経済・金利がブラジルの大手銀行にとってプラス影響をもたらす事でブラジル銀行株の価値を押し上げる事はよくわかると思います。しかし、今の投資先として、ブラジル銀行銘柄は、他の銘柄よりも優れているでしょうか。例えば、米国市場に上場しているJPモルガンです。割安感がわかるPERはほぼ同じ程度です。しかし、すでにJPモルガンの株価は新型コロナ前の株価を超えてきております。

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参考:Apple「株価」アプリより

コロナ前を超えているという事は、金利の利上げ期待があるからと想定します。ただ、あまりにもナスダックやダウなどの市場全体が株高です。ここ最近の調整の際、JPモルガンをはじめとした銀行株も大きく下落しました。そのことを考えると、下値がある程度担保できるものを選ぶのが適当だと思っていますので、下落時のインパクトが少ない方を買うのが良いと考えます。その考えから、米国銀行株よりもブラジル銀行株を保有することにしました。

【ブラジル銀行銘柄の業績】

最後にブラジルの大手銀行の業績を見ていこうと思います。イタウ・ウニバンコHDを例に見てみましょう。

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参考:investing.comより

PL及びCFを見てもらうとわかるように、2020年度は純利益は黒字なものの、前年対比では良くない数値でした。また、キャッシュフローについてはプラスでした。これらのことから、別に倒産危機にあるわけではないし、通常期よりも稼げていないだけだとわかります。

このことから、株価は確かに過去のPLを加味した数値であると分かります。しかし、株価は将来の価値を考慮したものだと思っています。そのため、金利の利上げとブラジル経済の回復が加味されていない、もしくは過小評価していることと想定しています。私に追加余力が出来ましたら、再度追加で購入していきます。(もしかしたら、米国銀行株が暴落していたら、そっちをきっと買います笑)

以上。何故ブラジル大手銀行株を買うの?でした。